2017/01/15

神吉拓郎のこと

 土曜日、西部古書会館の大均一祭(初日)に行って(十三冊買う)、夕方、西荻窪の月よみ堂で大竹聡さんと『神吉拓郎傑作選』刊行記念のトークショー。この間、神吉拓郎の短篇とエッセイを交互に読み続けていたのだけど、どれもおもしろい。中年の文学だとおもった。

 当日は、秘蔵の『ベースボール・ライフ』(球団 東京ライターズ倶楽部)という神吉拓郎が所属していた草野球チームのミニコミの合本(1958年〜1992年)を持っていった。ただの古本自慢。はらぶち商店の値札がついている。西部古書会館で買った。

 大竹聡さんが選んだ神吉拓郎の短篇は、主人公が電車に乗っているシーンが多い。
 会社員がふらっと途中下車する。そこから小さな物語がはじまる。『神吉拓郎傑作選』の冒頭に入っている「つぎの急行」は大好きな短篇だ。

 すこし前に神吉拓郎著『東京気侭地図』(文藝春秋)を読み返した。この本には「阿佐ヶ谷駅南口」というエッセイが収録されている。

《知らない駅を下るのは、楽しい。
 高円寺と阿佐ヶ谷は、中央線の駅のなかでは、あまり下りたことのない駅だった》

 知らない駅といえば、わたしは高円寺から地下鉄メトロの東西線直通の電車によく乗る。その中に東葉勝田台駅行きの電車がある。
 東葉勝田台駅ができたのは一九九六年。ずっと行ってみたいとおもいながら、実行していない。今年の目標にしよう。