2015/07/14

京都で

 十一日(土)、sumusトークショーのため、京都へ。出町柳まで出て、古書善行堂、ホホホ座、メリーゴーランドをまわって会場の徳正寺に。

 わたしが『sumus』の同人になったのは三号、二〇〇〇年の春から。三十歳のときだ。岡崎武志さんから『sumus』の創刊号と二号はもらっていて、「この雑誌で自分は何をすればいいのか」とすごく悩んだ。
 同人はみな読書家、さらに怖い読者がついている——。いっぽう、わたしは半失業中で、アルバイトをしながら、古本やレコードを売って、どうにか食いつないでいる身だった。しかしそういう境遇だからこそ書けるものがあるはずだと……。

 同人になって、メンバーの中で自分のできることを探したことは得難い経験だったとおもっている。
 それから依頼された仕事をこなすだけでなく、どこかで自分の書きたいものを書いていかないとダメだとおもうようになった。もちろん、自分のやりたいことだけやろうとしても、なかなかうまくいかない。たぶん、それだけでは食っていけない。
 趣味と仕事の比率みたいなものがあるとすれば、すこしずつ自分の好きなことの比率を上げていくこと。もっとも「無理かな」とおもうような仕事でもやってみたら、けっこう楽しかったということもある。

……というようなことは、トークショーでは喋っていない。暑くてちょっとぼーっとしていた。

 この十年くらいのあいだに、南陀楼綾繁さんは一箱古本市をはじめたり、山本さんは古本屋になったり、いろいろ変化があった。わたしも参加していなかったら、今、本にかんする文章を書いていたかどうかわからない。

 二次会のち、岡崎武志さんが忘れたシャツを届けにディラン・セカンドに行く。そのあと扉野さんともう一軒、楽しくなって飲みすぎる。