2007/08/14

下亀と下鴨

 十日(金)
 下鴨納涼古本まつり前日、のぞみで京都へ。京阪で四条に向い、すこし散歩。暑い。六曜社でアイスコーヒーを飲んでから京阪で出町柳に行く。
(京都では、京阪電車にしか乗っていない気がする)
 近代ナリコさんの案内で、下鴨神社そばのyugue(ユーゲ)という店に行く。いい店。料理もうまい。しばらくして、扉野良人さんがやってきて、軽く飲んでから、「まほろば」に行く。恵文社一乗寺店のNさんも合流。

 十一日(土)
 午前中、下鴨神社の納涼古本まつり。植草甚一の本(対談集、読本、ワンダーランド)を格安で買う。出雲から下鴨神社に直行した南陀楼綾繁さんの荷物があったので、いっしょに扉野良人さんの家にいって、わたしはそのまま休憩する。
 近所のショッピングセンターに行って、すがきやのラーメンを食う。
 三時ごろ、ガケ書房の下亀納涼古本まつり(わたしも出品。ダンボール二箱)に行くと、東京組がたくさん来ていた。ちょうど、ふちがみとふなとのライブがはじまる。
 そのあと、出町柳の東山湯で汗を流す。ビートルズの曲が流れる銭湯。前から気になっていたのだ。
 出町柳前のカミヤ珈琲店(ここも京都にくるとかならず寄っている)で涼んだあと、もういちど下鴨神社で二百円本を中心に十数冊買う。途中、QBBの久住卓也さんに会う。ほんとにここは京都か。
 それからsumus友の会。二次会は、扉野さんのお寺。二十人はいたか。山盛りのそうめんがあっという間になくなる。これがまたうまかった。そのあとまた、まほろばで飲む。長い一日であった。

 十二日(日)
 午前中、下鴨神社に寄ってから、近鉄電車に乗って、三重県鈴鹿の両親の家に行く。
(あまりの暑さに奈良行は断念)

 近鉄鈴鹿線の平田町駅に、鈴鹿ハンターとアイリスというショッピングセンターがあるのだが、アイリスのほうが来月で閉店になる。アイリス内の「地域でいちばん安い店」がうたい文句のオンセンドという店が閉店セールをやっていたので、Tシャツ、下着、靴下などを買い込む。
 鈴鹿ハンターのゑびすやでうどんを食う。ここのうどんは夢に出てくるほど、食いたくなる。そのあとハンター内のボンボンという喫茶店でコーヒーを飲む。
 ハンター内のリサイクルショップで、本が一冊五十円均一で売っている。岩崎書店の「SF世界の名作」シリーズが、函付のきれいな状態でまとめて売られていた。荷物が重かったので、マースティン『恐竜1億年』(福島正実訳、田名綱敬一画)だけ買った。

 家に帰ると、「今日はここ数日でいちばん暑い」と父がいう。とはいえ、風が涼しく、湿度が低く、ふつうの夏といったかんじ。
 両親の家は、エアコンもなく、パソコンもなく、ビデオも、電子レンジもない。電化製品のレベルは、完全に昭和で止まっている。
 子供のころから家にある扇風機がいまも動いている。

 テレビを見ていたら、母に突然「茶髪にしたろか」といわれる。どうも東京の人は、みんな茶髪だとおもっているようだ。家にいるあいだ「右から左へ受け流す」の歌をエンドレスで唄い続けている。かなりうっとうしい。

 昔はキレイ好きだったのに、部屋が雑然としている。そんなに買いだめしなくてもとおもうくらい、水やお茶のダンボールが積んである。老化現象か。
 京都で買った本は、東京に宅配で送ってしまったので、家にあった向田邦子の『六つのひきだし 「森繁の重役読本」より』(文春文庫)を読んだ。この中に「エ・バ・ラ」という料理が出てくる。「エッグ・アンド・バター・ライス」の略。ようするに、バターいりのたまごかけごはんなのだが、しょうゆじゃなくて塩をふる。こんど作ってみよう。

 翌朝、家を出て、途中、四日市で下車、それから名古屋に出て、東京に帰る。仕事がたまっている。
 林哲夫さんの『古本屋を怒らせる方法』(白水社)が届いていた。

 早くも秋の花粉症の徴候が……。
 いつもは八月下旬くらいからなのだが。薬代、稼がないと。